【診療科目】>腹腔鏡・胸腔鏡> 胸腔鏡下 乳び胸(Chylothorax)心膜切除手術
乳び胸とは、胸腔内に乳び(リンパ液の一種で脂肪分を多く含む乳白色の液体)が異常に貯留する病態です。 リンパ系と胸腔の間に異常な交通が生じ、胸管やその分枝から胸腔内へ乳糜が漏出することで発症します。
乳び胸の症例に貯留している乳び液
もともと胸管というものは手術中も肉眼では認識しにくくそこを正確に縛るのが難しいという問題があり、胸管を認識させるために従来は手術前にコーンオイル(油)を飲ませるという方法を用いていましたが、それでも認識できないことも多くありました。

通常での胸管の見え方

ICG蛍光法での胸管の見え方

水色のものが胸管CT上では2本に分岐(黄矢頭)

ICG染色法では4本に分岐(黄矢頭)
実際の手術の傷(矢印の3か所)
当院ではこの胸腔鏡下ICG蛍光法を用いて確実に手術を実施して成功率をあげ、動物たちの負担も減らすように努めています。
また、当院では胸管結紮術と同時に心膜切除術や乳び槽切開術という術式も胸腔鏡・腹腔鏡を用いて実施可能ですのでさらに成功率をあげることが可能です。
リンパ液は最終的に静脈に入って血液と合流します。 心臓を包んでいる心膜を切り取ることで心臓の圧力(静脈圧)を下げてそれに伴ってリンパ管にかかる圧力も下げることでリンパ液が漏れることを防ぐ手術方法です。 一般的には胸を大きく開けて実施する手術ですが当院では胸管結紮術とともに胸腔鏡で実施可能です。
心膜切除術
乳び槽とはお腹の中にあるリンパ液の溜まり場です。 そこを切開することでリンパ管にかかる圧力を逃して胸の中にリンパ液が漏れることを防ぐ手術方法です。 一般的にはお腹を大きくあけて実施する手術ですが当院では腹腔鏡で実施可能です。
乳び槽切開術
このように胸腔鏡・腹腔鏡手術を用いることで小さな傷口で複数の手術方法を組み合わせて実施することが可能です。 乳び胸でお困りの際はぜひ東京どうぶつ低侵襲医療センター・王子ペットクリニックにご相談ください。
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