犬の先天性肝外門脈体循環シャント(CEPSS)はシャント血管の閉塞によりQOLの改善か゛望める疾患て゛ある。近年、犬の腹腔鏡下門脈体循環シャント減圧術(LPSSA)の報告か゛増えている。これらの報告て゛は閉塞 方法としてセロファンハ゛ント゛(CB)か゛用いられており、門脈圧の測定はされていない。そのため術後の門脈 高血圧やシャント血管の誤認、再疎通なと゛か゛課題として報告されている。我々は、LPSSA において門脈高 血圧により完全閉塞か゛て゛きない症例に対して外科糸を用いた分割手術を実施し、完全閉塞か゛可能た゛ったのて゛ ここに報告する。
1. マルチース゛(雌、1歳 1ヶ月、2.86 kg、左胃静脈?後大静脈シャント)
2. シー・ス゛ー(雄、8カ月、5.32 kg、左胃静脈?後大静脈シャント)
3. ノーフォーク・テリア(雌、5カ月、1.96 kg、脾静脈 ? 後大静脈シャント)
当院にてLPSSAを実施した。3例とも左半仰臥位て゛固定し、シャント血管へのアフ゜ローチのため3?4ヶ所にホ゜ート、門脈圧の測定のため1ヶ所にラッフ゜フ゜ロテクターを設置した。シャント血管を外科糸て゛確保 した後にラッフ゜フ゜ロテクターから腸管を腹腔外に牽引し、門脈圧の測定と門脈造影を実施した。仮閉塞後の 門脈圧は24?34 mmHgて゛あった。完全閉塞は不可能て゛あると判断し、シャント血管を確保した外科糸に腹 腔外て゛スリッフ゜ノットを作成してノットを腹腔内に進めていきシャント血管を部分閉塞した。部分閉塞後の平均門脈圧は10?13mmHgに調節した。外科糸は腹壁を通して右腰傍窩の皮下に固定し、1回目の手術を終了した。数ヶ月後にCT検査にて肝内門脈枝の発達を確認し、2回目の手術を実施した。2回目の手術て゛はラッフ゜フ゜ロテクターのみを設置し、門脈圧の測定と門脈造影を実施した。シャント血管の仮閉塞後の門脈圧は 5?15 mmHgて゛あった。完全閉塞か゛可能て゛あると判断し前回の手術て゛皮下に固定した結紮糸を体外から牽引してシャント血管を完全閉塞した。3例とも術後の合併症はなく、術後3日目に退院した。症例 1、2て゛は術後2ヶ月の検診て゛シャント血管の再疎通を示唆する臨床徴候や血液検査の異常は認められなかった。
仮閉塞後の門脈圧か゛高いCEPSSの症例て゛はCBやアメロイト゛リンク゛か゛用いられるか゛、術後に門脈高血圧になることやシャント血流か゛残存すること、シャント血管か゛再疎通することか゛報告されている。そのため我々 は開腹下て゛の外科糸を用いた部分閉塞による分割手術を第一選択としていたか゛、2回目の手術も1回目の手術同様に腹部を大きく切開する必要か゛あった。今回実施した方法て゛は2回の手術共に切開創か゛小さく、特に2回目の手術て゛は腹腔内へアフ゜ローチする傷は小切開創1ヶ所(約3cm)のみて゛済み、癒着か゛少ないため手術時間も短く、開腹手術と比較して症例の負担か゛少なかった。LPSSAには技術を要し、開腹手術と比較して手術時間か゛延長する可能性もあるか゛、分割手術か゛必要な症例て゛もLPSSA か゛可能て゛あることか゛示された。
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